【節約術】リノベーション費用を安く抑える方法!相見積もりの注意点も公開中!
①中古マンションや中古住宅などの物件を購入し、リフォームやリノベーションをしようとしている方。
②ご自宅の屋根や外壁、トイレやお風呂などの改修や改装を検討している方。
③リフォーム費用の相見積もりのポイントや施主支給の方法ついて知りたい方。
こんにちは、リノビズムです。
マンションや一軒家のリフォームを考える際、適正価格の範囲で、できるだけ費用を安くしたい、という方も多いと思います。
そこで本記事では、「リフォーム費用を安くするテクニック」をまとめてみました。
本記事は、2部構成で話を進めています。
結論からいうと、知識編の内容を実践したところ、リフォーム費用が200万円以上安くなりました。
もちろん、値下げ金額はリフォーム工事の全体費用にもよりますので、その点は、ご承知おきください。
全体の流れを大雑把に知りたい方は、『実践編』から読むのもオススメだよ!
それでは早速、本編に移っていきます。
- 1. 『知識編』:リフォーム費用を安くするための予備知識7選
- 2. 『実践編』:リフォーム費用を安くするための実践テクニック
『知識編』:リフォーム費用を安くするための予備知識7選
『知識編』では、リフォーム費用を安くするために、知っておくと役立つ予備知識7選をご紹介します。
予備知識7選予備知識①:リフォーム費用は、間に入る業者さんの数だけ高くなる。
予備知識②:「カタログ価格」は、業者さんを介すことで安くなる。
予備知識③:工種が少ない時は、分離発注という裏技を検討してみる。
予備知識④:リフォームの相見積もりをお願いすることで、適正価格を確かめる。
予備知識⑤:リフォーム会社さんへ、VE(バリューエンジニアリング)をお願いしてみる。
予備知識⑥:施主支給をお願いし、リフォーム費用を安くする。
予備知識⑦:予算が合わない場合は、工種を減らせないかを相談してみる。
それでは、①から⑦まで順番にご説明します。
予備知識①:リフォーム費用は、間に入る業者さんの数だけ高くなる。
予備知識①は、リフォームの「見積書の仕組み」に関することです。
一般的に、リフォームの見積書は、積み上げ式でつくられています。
そのため、間に入る業者さんが多いほど、リフォーム費用は高くなります。
リフォーム費用を安くするためには、可能な限り中間業者さんを減らすことが大切です。
具体例として、下記の2つのケースに分けて、リフォーム費用を安くする方法をご説明します。
【シチュエーション】
▼ケース1
中古マンションや中古一戸建てを買ってリフォームする場合
▼ケース2
現在お住まいのご自宅をリフォームする場合
それでは、順番にご説明します。
ケース1:中古マンションや中古一戸建てを買ってリフォームする場合
上の図は、中古マンションや中古一戸建てを購入し、不動産屋さん経由でリフォームのお見積もりを依頼するケースを想定しています。
このケースでは、実際に専門工事を行う協力会社さんと施主の方の間に、2社業者さんが入っています。
つまり、2社の利益が上乗せされている分、リフォーム費用は高くなります。
具体的に、ケース1の見積書作成の流れを下に示します。
【ケース1の見積書作成の流れ】
▼ステップ1
メーカーさんが、協力会社さんに対し、「原価+利益=メーカー見積書」を提出します。
▼ステップ2
協力会社さんが、元請会社さんに対し、「メーカー見積書+工事費+利益=協力会社見積書」を提出します。
▼ステップ3
元請会社さんが、仲介会社さんに対し、「協力会社見積書+利益=元請会社見積書」を提出します。
▼ステップ4
仲介会社さんが、施主の方に対し、「元請会社見積書+利益(紹介料)=見積書」を提出します。
以上が、見積書作成の流れです。
この場合、リフォーム費用を安くするためには、どうすれば良いのでしょうか?
結論からいうと、安くする方法は下記の2つです。
【ケース1の費用を安くする方法】
▼方法1
工事項目が多い場合は、元請会社さんに直接お見積もりを依頼する。
▼方法2
工事項目が少ない場合、協力会社さんに直接お見積もりを依頼する。
間に入る業者さんを減らすことで、利益の積み上げ階数が低くなるため、リフォーム費用を安くできます。
例えば、購入した中古マンションの内装クロスを貼り替えたい場合、工事項目が少ないため、直接協力会社さんにお願いする方が安くなりやすいです。
この場合、内装仕上工事の専門業者さんにお願いすることで、費用を抑えることが可能です。
一方、購入した中古住宅の屋根・外壁・浴室などを改修したい場合、工事項目が多いため、各専門工事ごとに協力会社さんへお願いするのは大変です。
このような場合は、元請会社さんに直接お見積もりをお願いすることで、労力と費用を抑えることが可能です。
次に、ケース2についてご説明します。
ケース2:現在お住まいのご自宅をリフォームする場合
上の図は、現在お住まいのご自宅をリフォームする場合、家の施工店さんや工務店さん経由で、リフォームのお見積もりを依頼するケースを想定しています。
このケースでは、実際に工事を行う協力会社さんと施主の方の間に、1社業者さんが入っています。
つまり、1社の利益が上乗せされている分、リフォーム費用は高くなります。
【ケース2の見積書作成の流れ】
▼ステップ1
メーカーさんが、協力会社さんに対し、「原価+利益=メーカー見積書」を提出します。
▼ステップ2
協力会社さんが、元請会社さんに対し、「メーカー見積書+工事費+利益=協力会社見積書」を提出します。
▼ステップ3
元請会社さんが、施主の方に対し、「協力会社見積書+利益=元請会社見積書」を提出します。
以上が、見積書作成の流れです。
また、この場合、リフォーム費用を安くする方法は、下記の1つです。
【ケース2の費用を安くする方法】
▼方法1
工事項目が少ない場合は、協力会社さんに直接お見積もりを依頼する。
ケース1と同様、間に入る業者さんを減らすことで、利益の積み上げ階数が低くなるため、リフォーム費用を安くできます。
では、元請会社さんと協力会社さんは、どのように見分ければ良いのでしょうか?
「元請会社」と「協力会社」の見分け方
結論からいうと、全ての工事を自社で施工する場合は、「協力会社」の可能性が高いです。
一部、もしくは全ての工事を外注する場合は、「元請会社」の可能性が高いです。
お見積もりを依頼する際に、「工事は全て自社施工ですか?」と聞いてみると良いかもしれません。
次に、リフォーム工事の登場人物について、簡単にご説明します。
リフォーム工事の主な登場人物
リフォーム工事には、主に5つの立場の人物が登場します。
【主な登場人物】
▼施主
リフォームの依頼主の方です。
▼仲介会社
不動産の仲介を行っている会社さんのことです。
▼元請会社
複数の協力会社を束ねている、建設会社(ゼネコン、工務店、ハウスメーカーなど)さんのことです。
▼協力会社
業種ごとの専門工事を行う、工事会社さんのことです。
▼メーカー
材料の販売や製造などを行っている会社さんのことです。
このように、さまざまな立場の業者さんが関わって、リフォームの見積書は作成されています。
予備知識①のまとめ
ここで一度、予備知識①の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識①:重要ポイント・リフォーム費用を安くするためには、お見積もり依頼段階で可能な限り中間業者さんを減らすことが大切。
・工事項目が多い場合は、元請会社さんに直接お見積もりを依頼すると良い。
・工事項目が少ない場合、協力会社さんに直接お見積もりを依頼すると良い。
・「元請会社」と「協力会社」の見分け方は、工事を全て自社施工するかどうか。
次に、予備知識②をご説明します。
予備知識②:「カタログ価格」は、業者さんを介すことで安くなる。
予備知識②は、リフォームの「価格」に関することです。
予備知識①を読んでいて、間に入る業者さんを減らしたいのであれば、「なぜメーカーさんへ直接お見積もりを依頼しないのか?」、と疑問に感じた方も多かったのではないでしょうか?
結論から述べると、メーカーさんへ直接お見積もりを依頼する方が、一般的に、リフォーム費用は高くなります。
理由は、業者さんは、メーカーさんから、消費者よりも安く材料を仕入れることができるからです。
予備知識②では、「NET価格」と「カタログ価格」についてご説明します。
「NET価格」と「カタログ価格」の違い
上図の左の絵が「NET価格」、右の絵が「カタログ価格」のイメージを示しています。
はじめに、「NET価格」についてご説明します。
・「NET価格」
「NET価格」とは、メーカーさんが業者さんに卸す価格のことです。
この価格は、業者さんによっても異なります。
理由は、各業者さんごとに、メーカーさんとの取引条件が異なるからです。
そのため、お願いする業者さんを変更すると、材料費が安くなることがあります。
次に、「カタログ価格」についてご説明します。
・「カタログ価格」
「カタログ価格」とは、メーカーカタログに掲載されている価格のことです。
この価格は、消費者ごとに変わることはありません。
両価格の関係性は、「カタログ価格×掛率=NET価格」です。
掛率は、材料や業者さんによって異なります。
理由は、前述の通り、各業者さんごとに、メーカーさんとの取引条件が異なるからです。
そのため、リフォームの見積書では、掛率を確認することが大切です。
例えば、カタログ価格100万円の製品があったとします。
業者Aは、カタログ価格100万円×掛率50%=NET価格50万円
業者Bは、カタログ価格100万円×掛率40%=NET価格40万円
消費者は、製品をカタログ価格100万円でしか仕入れられません。
業者Bは、製品をNET価格40万円で仕入れることができます。
こうした理由から、リフォーム金額は、一般的には、業者さん経由でお見積もりを依頼した方が安くなります。
予備知識②のまとめ
ここで一度、予備知識②の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識②:重要ポイント・「NET価格」は、メーカーさんが業者さんに卸す価格のこと。
・「カタログ価格」とは、メーカーカタログに掲載されている価格のこと。
・「カタログ価格×掛率=NET価格」の関係性。
・掛率は、材料や業者さんによって異なる。
・リフォームの見積書では、掛率を確認することが大切。
・「NET価格」と「カタログ価格」が異なるため、リフォーム金額は、一般的には、業者さん経由でお見積もりを依頼した方が安くなる。
次に、予備知識③をご説明します。
予備知識③:工種が少ない時は、分離発注という裏技を検討してみる。
予備知識③は、リフォームの「発注方法」に関することです。
予備知識②を読んでいて、業者さんを経由した方が良いのなら、「各業種ごとに別々に協力会社さんへ工事をお願いした方が良いのでは?」、と考えた方もおられたのではないでしょうか?
専門的には、この方法を分離発注といいます。
結論からいうと、工種が少ない場合は、分離発注でリフォーム費用は安くなる可能性が高いです。
理由は、予備知識①でも述べた通り、間に入る業者さんが減るからです。
では、工種が多い場合はどうでしょうか?
結論からいうと、工種が多い場合は、元請会社さんにお任せする方が良いです。
理由は、仮にリフォーム費用を抑えられたとしても、施主の方の負担が大きすぎるからです。
予備知識③では、「一括発注」と「分離発注」の違いについてご説明します。
はじめに、「一括発注」についてご説明します。
「一括発注」の仕組み
上の図は、一括発注の仕組みを示しています。
図のように、建設業は、複数の専門業種に分かれています。
そして、これらの協力会社さんを束ねているのが、元請会社さんです。
端的にいうと、一括発注とは、元請会社さんへ一括して工事の発注を行うことです。
例えば、一括発注で、屋根を瓦から金属葺きへリフォームする場合を考えてみます。
この場合、足場を組み、瓦を解体し、屋根の下地や防水処理を施し、そして金属葺きを行う必要があります。
そのため、元請会社さんは、屋根工事だけではなく、足場工事・解体工事・大工工事などの協力会社さんへ、お見積もりを依頼します。
そして、各協力会社さんの見積書を整理し、自社の利益を計上した上で、施主の方へ提出します。
下記に、一括発注のリフォーム費用の概算式を示します。
【一括発注のリフォーム費用の概算式】
「一括発注のリフォーム費用=各工事原価+(協力会社利益×工種数)+元請会社利益」
工種が多い場合、施主の方が、元請会社さんの役割を担うのは大変です。
そのため、工種が多い場合は、元請会社さんにお任せする方が良いかと思います。
次に、分離発注についてご説明します。
「分離発注」の仕組み
上の図は、分離発注の仕組みを示しています。
端的にいうと、分離発注とは、各業種の協力会社さんへ別々に工事の発注を行うことです。
分離発注では、施主の方が、元請会社さんの役割を担うことになります。
そのため、元請会社さんの利益分を節約することが可能です。
例えば、マンションの既存ユニットバスを新設したいとします。
この場合、工種が少ないため、分離発注をすることでリフォーム費用を抑えることが可能です。
下記に、分離発注のリフォーム費用の概算式を示します。
【分離発注のリフォーム費用の概算式】
「分離発注のリフォーム費用=各工事原価+(協力会社利益×工種数)」
この式の通り、リフォーム費用は、工種を減らすことで安くすることが可能です。
予備知識③のまとめ
ここで一度、予備知識③の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識③:重要ポイント・工種が少ない場合は、分離発注でリフォーム費用は安くなる可能性が高い。
・工種が多い場合は、元請会社さんにお任せする方が良い。
・建設業は、複数の専門業種に分かれている。
・一括発注とは、元請会社さんへ一括して工事の発注を行うこと。
・分離発注とは、各業種の協力会社さんへ別々に工事の発注を行うこと。
・リフォーム費用は、工種を減らすことで安くすることも可能。
次に、予備知識④をご説明します。
予備知識④:リフォームの相見積もりをお願いすることで、適正価格を確かめる。
予備知識④は、相見積もりに関することです。
相見積もりの目的は、主に下記の2つです。
・リフォームの材料費や工事費の適正価格を確かめること。
・良心的なリフォーム会社さんをみつけること。
これらを確かめるためにも、相見積もりをお願いすることは大切です。
しかし、相見積もりを普通に取得するだけでは、リフォーム費用は安くなりにくいです。
そこで、適正価格の把握に失敗しないために、「相見積もりのポイント」をいくつか述べていきます。
リフォームの相見積もりのポイント
相見積もりのやり方において大切なことは、下記の3つです。
【相見積もりのポイント】
▼ポイント1
リフォームの依頼項目を統一する。
▼ポイント2
複数の窓口でリフォーム会社さんを探す。
▼ポイント3
見積書の比較表を作成し、内容を確認する。
各ポイントを順番にご説明します。
▼ポイント1:リフォームの依頼項目や条件を統一する。
相見積もりを検討する際、リフォームの依頼項目を統一することが大切です。
また、工期や居住状況なども統一することが重要です。
下記に、統一すると良い項目の例を示します。
【統一すると良い項目の例】
・リフォーム箇所
・リフォーム範囲
・材料の仕様
・材料のメーカー
・材料の品番
・着工時期
・引き渡し時期
・希望工期
・居住状況
キッチンやユニットバスなど、具体的にお願いしたいメーカーさんが決まっている場合は、ショールームでメーカー見積書を取得するとスムーズです。
上記は例ですので、条件を整理することが難しい場合は、できる範囲で問題ないです。
▼ポイント2:複数の視点でリフォーム会社さんを探す。
予備知識③でご説明した通り、建設業は複数の専門業種に分かれています。
元請会社さん3社に相見積もりをお願いしても、協力会社さんは3社とも同じ、ということも考えられます。
建設業界は、広いようで狭いです。
そのため、複数の視点でリフォーム会社さんを検索することが重要です。
下記に、リフォーム会社さんの検索方法の例を示します。
【リフォーム会社さんの検索方法の例】
▼方法1
一括見積もり依頼サイトを活用する。
▼方法2
国土交通省補助採択サイトを活用する。
▼方法3
かし保険登録事業者の検索サイトを活用する。
異なる視点で、複数のリフォーム会社さんの紹介を依頼したり、検索したりすることで、良いリフォーム会社さんに出会う確率が高まります。
下のリンクで、一括見積もりサイトのランキングを作成しておりますので、もしよろしければお役立てください。
▼ポイント3:見積書の比較表を作成し、内容を確認する。
見積書を取得し、全体の工事代金のみを比較したのではリフォーム費用は安くなりにくいです。
比較表を作成し、各項目ごとに内容を確認することが大切です。
下記に、見積書の確認項目の例を示します。
【見積書の確認項目の例】
・重複項目はないか
・項目の漏れはないか
・材料の仕様
・材料の数量
・材料の単価
・材料のメーカーや品番
・材料の掛率
・工事費
・諸経費
リフォームの見積書は、「材料」と「工事」にて構成されています。
見積書に、「材工」と記載があれば、「材料+工事」の金額です。
また、「一式」という表記には注意が必要です。
「一式」と記載がある場合は、内容を確認することも重要です。
見積書のセルフチェックが不安な方は、下記の専門家相談が役立ちます。
・公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
次に、「相見積もり依頼の注意点」をご説明します。
リフォームの相見積もり依頼の注意点
相見積もりをお願いする際、最低限守りたいマナーや注意点は下記の3つです。
【相見積もりの注意点】
▼注意点1
不必要にお見積もりをお願いすることはNG。
▼注意点2
相見積もりをしていることを隠すことはNG。
▼注意点3
お断りする際、お礼の連絡をしないのはNG。
各注意点を簡単に、ご説明します。
▼注意点1:不必要にお見積もりをお願いすることはNG。
リフォームのお見積もりは、一般的には無料でお願いできます。
ここでの注意点は、無料だからといって、むやみにお見積もりを依頼することは避けた方が良い、ということです。
理由は、見積書の作成には多大な労力がかかるからです。
例えば、見積書を作成するためには、
・リフォーム箇所のヒアリング
・現地調査
・数量拾い
・仕様の提案
・協力業者さんへの依頼
・見積書作成と確認
など、多くの業務を行わなければなりません。
案件ごとに、お客様のご要望やご自宅の状況、敷地条件などが異なるため、リフォームの見積業務を定型化することは難しいです。
つまり、リフォームの見積書作成には時間と労力がかかります。
業者さんの中には、見積業務を有料化する会社さんもあるようです。
念のため、お見積もりを依頼する前に、費用負担が発生するかを確認することも重要です。
▼注意点2:相見積もりをしていることを隠すことはNG。
相見積もりであることを隠すことは、あまりプラスには働きません。
前述の通り、見積書の作成には、時間と労力がかかります。
業者さんの中には、相見積もりであればお断りしたい、とお考えの会社さんもあるかもしれません。
念のため、相見積もりである旨をお伝えすることも大切です。
▼注意点3:お断りする際、お礼の連絡をしないのはNG。
相見積もりをお願いした結果、お断りする場合は、できるだけ早くお伝えすることが大切です。
理由は、リフォーム会社さんにも予定があるからです。
お断りする理由として、予算や工期が合わなかったこと、そして、機会があればお願いしたい旨などをお伝えした上で、お見積もりのお礼をすることが重要です。
予備知識④のまとめ
ここで一度、予備知識④の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識④:重要ポイント・相見積もりのポイントは、下記の3つ。
▼ポイント1
リフォームの依頼項目を統一する。
▼ポイント2
複数の窓口でリフォーム会社さんを探す。
▼ポイント3
見積書の比較表を作成し、内容を確認する。
・リフォーム会社さんの検索方法の例は、下記の3つ。
▼方法1
一括見積もり依頼サイトを活用する。
・リショップナビ
・ホームプロ
・リフォーム比較プロ
▼方法2
国土交通省補助採択サイトを活用する。
・リフォーム評価ナビ
・BLRショップ検索サイト
・RENOVATION PORTAL
▼方法3
かし保険登録事業者の検索サイトを活用する。
・リフォーム事業者検索システム
・相見積もりの注意点は、下記の3つ。
▼注意点1
不必要にお見積もりをお願いすることはNG。
▼注意点2
相見積もりをしていることを隠すことはNG。
▼注意点3
お断りする際、お礼の連絡をしないのはNG。
次に、予備知識⑤をご説明します。
予備知識⑤:リフォーム会社さんへ、VE(バリューエンジニアリング)をお願いしてみる。
予備知識⑤は、VE(バリューエンジニアリング)に関することです。
VEをお願いすることで、リフォーム費用を安く抑えることが可能です。
はじめに、VEについてご説明します。
VE(Value Engineering)とは
VEとは、端的にいうと、質を変えずコストを安くすることです。
質とは、材料や設備機器、電気器具などの性能や機能などのことです。
予備知識②でご説明した通り、業者さんによって、材料の掛率は異なります。
そのため、メーカーさんの変更を依頼することで、性能や機能を変えずにコストダウンを図れることがあります。
では、VE案はいつお願いしたら良いのでしょうか?
VE案をお願いするタイミング
結論からいうと、VE案をお願いするタイミングは、リフォームの見積書を受領した後が良いかと思います。
また、リフォーム会社さんの手間が増えてしまいますので、VEの提案依頼は、工事をお願いする可能性が高い業者さんに絞ることが大切です。
予備知識⑤のまとめ
ここで一度、予備知識⑤の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識⑤:重要ポイント・VEとは、質を変えずコストを安くすること。
・業者さんによって材料の掛率は異なるため、メーカーさんの変更などを依頼してみると良い。
・VEの提案依頼は、リフォームの見積書を受領した後が良い。
・手間が増えてしまうので、VEの提案依頼は、工事をお願いする可能性が高い業者さんに絞ると良い。
次に、予備知識⑤をご説明します。
予備知識⑥:施主支給をお願いし、リフォーム費用を安くする。
予備知識⑥は、施主支給に関することです。
施主支給をお願いすることで、リフォーム費用を節約できます。
はじめに、施主支給についてご説明します。
施主支給とは
施主支給とは、端的にいうと、材料を施主の方が支給する方法です。
つまり、リフォーム会社さんには、工事のみをお願いします。
予備知識②で、「NET価格」と「カタログ価格」の違いをご説明しました。
従来であれば、消費者は、「カタログ価格」でしか材料を仕入れることができませんでした。
しかし、近年では、インターネットの普及により、場合によっては「NET価格」に近い金額で材料を仕入れることが可能になりました。
下記に、建材の仕入れサイトの例を記載します。
【建材の仕入れサイトの例】
・住宅設備専門 ジャストリフォーム
施主支給の注意点
次に、施主支給の注意点を2つご説明します。
【施主支給の注意点】
▼注意点1
施主支給をお願いできるかを確認する。
▼注意点2
部品が付属しているかを確認する。
▼注意点1:施主支給をお願いできるかを確認する。
リフォーム会社さんによっては、施主支給は対応していない場合が考えられます。
そのため、施主支給で工事をお願いできるかを確認することが大切です。
▼注意点2:部品が付属しているかを確認する。
インターネットなどで材料を購入する場合、施工に必要な部品がついていない場合があります。
購入する前に、工事に必要な部品が含まれているかを確認することが重要です。
予備知識⑥のまとめ
ここで一度、予備知識⑥の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識⑥:重要ポイント・施主支給とは、材料を施主の方が支給する方法。
・リフォーム会社さんには、工事のみをお願いする。
・インターネット経由での建材仕入れサイトの例は下記の2つ。
住宅設備専門 ジャストリフォーム
サンワカンパニー
・施主支給の注意点は下記の2つ。
▼注意点1
リフォーム会社さんへ、施主支給をお願いできるか確認する。
▼注意点2
材料を購入する際、施工に必要な部品が付属しているかを確認する。
次に、予備知識⑦をご説明します。
予備知識⑦:予算が合わない場合は、工種を減らせないかを相談してみる。
予備知識⑦は、工種に関することです。
工種を減らすことで、リフォーム費用を安くすることが可能です。
予備知識③で、リフォーム費用は、下記の概算式が成り立つことをご説明しました。
【リフォーム費用の概算式】
「リフォーム費用=各工事原価+(協力会社利益×工種数)+元請会社利益」
つまり、工種を減らすことで、リフォーム費用を節約可能です。
では、工種はどのようにして減らしたら良いのでしょうか?
リフォームの工種を減らす方法
下記に、工種を減らす方法の例を3つ示します。
【工種を減らす方法の例】
▼方法1
家具工事を大工工事に変更する。
▼方法2
仕上げ材を統一する。
▼方法3
リフォーム会社さんに相談する。
▼方法1:家具工事を大工工事に変更する。
家具の造作をお願いする場合、通常、元請会社さんは、家具屋さんにお見積もりを依頼します。
家具工事の場合は、工場などで加工した家具を現場に納品します。
工場加工のため、一般的には、施工精度が高いです。
家具工事を大工工事に変更依頼した場合、現場にて大工さんが加工します。
工種が減るため、リフォーム費用を抑えることが可能です。
▼方法2:仕上げ材を統一する。
例えば、タイルや石、左官や塗装など、複数の仕上げ材を採用すると工種が増えてしまいます。
この場合、仕上げ材を統一し、工種を減らすことでコストダウンが図れます。
▼方法3:リフォーム会社さんに相談する。
その他、工種を減らす方法がないか、リフォーム会社さんに相談することが有効です。
予備知識⑦のまとめ
ここで一度、予備知識⑦の重要ポイントをまとめたいと思います。
予備知識⑦:重要ポイント・工種を減らすことで、リフォーム費用を節約可能。
・リフォームの工種を減らす方法の例は下記の3つ。
▼方法1
家具工事を大工工事に変更する。
▼方法2
仕上げ材を統一する。
▼方法3
リフォーム会社さんに相談する。
ここまで記事をご覧いただきまして、ありがとうございました。
ここからは、『知識編』の予備知識①から⑦を活かし、より実践的なテクニックを具体的な見積書なども含めて紹介していきます。
『実践編』:リフォーム費用を安くするための実践テクニック
『実践編』では、リフォーム費用を安くするための実践テクニックをご紹介します。
具体的には、下記の手順で進めていきます。
リフォームを安くするための手順手順①:リフォームの依頼項目を整理する。
手順②:リフォーム費用の目安を確認する。
手順③:地方自治体のリフォーム関連の補助金を調べる。
手順④:一括見積もりサイト経由で相見積もりを依頼する。
手順⑤:現地調査の対応を行う。
手順⑥:見積書の内容を確認する。
手順⑦:見積書の内容を比較する。
手順⑧:VE、施主支給、工種減などをお願いする。
手順⑨:見積書・工程表・契約書・約款などの最終確認をする。
手順⑩:工事請負契約を締結する。
それでは、①から⑩まで順番にご説明します。
手順①:リフォームの依頼項目を整理する。
はじめに、リフォームの依頼項目を整理します。
上の図は、リフォーム項目を整理した例です。
リフォームの依頼項目・間取り図・物件概要・外観写真・内観写真をA4の紙1枚にレイアウトしています。
予備知識④でご説明した通り、できる範囲でリフォームの依頼項目の統一を図ります。
手順②:リフォーム費用の目安を確認する。
次に、リフォーム費用の目安を確認します。
リフォーム概算費用の確認には、下記のサイトが便利です。
【リフォーム概算費用の確認サイト】
手順③:地方自治体のリフォーム関連の補助金を調べる。
続いて、市区町村や地方自治体のリフォーム関連の補助金を確認します。
リフォーム関連の補助金の確認には、下記のサイトが役立ちます。
【リフォーム関連の補助金確認サイト】
手順④:一括見積もりサイト経由で相見積もりを依頼する。
リフォームの依頼項目の統一、概算費用の目安、補助金条件の確認などが完了した後、リフォームの相見積もりを依頼します。
相見積もりの依頼には、下記の一括見積もりサイトを活用します。
複数のサイト経由でリフォーム会社さんの紹介を依頼し、口コミや評判などを基準に、リフォーム会社さんを厳選した上で、相見積もりをお願いします。
手順⑤:現地調査の対応を行う。
相見積もりをお願いした後、各リフォーム会社さんと現地調査の日程調整を行います。
中古マンションや中古一戸建てなど、引き渡し前の物件の場合は、不動産屋さんに立ち合いをお願いします。
机上では分からないことが多いため、必ず現地調査をお願いすることが大切です。
手順⑥:見積書の内容を確認する。
次に、取得した見積書の内容を確認します。
主に、予備知識④で示した項目などを確かめます。
また、単価や工事費の確認には、下記の書籍が役立ちます。
【リフォーム費の確認に役立つ書籍】
上記の書籍は、設計事務所さんや工務店さんでも活用されているようです。
手順⑦:見積書の内容を比較する。
次に、上図のように、見積書の比較表を作成します。
できる範囲で、部位や部屋ごとに、単価や数量、諸経費などを比較します。
今回のお見積もりでは、3社にお願いしました。
下記に、合計の工事金額を記載します。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
税抜合計金額 | 3,395,520 | 4,520,873 | 5,256,851 |
値引き | △72 | △157,236 | △6,851 |
税込合計金額 | 3,735,000 | 4,800,000 | 5,775,000 |
この時点で、A社とC社の差額は200万円以上あることが読み取れます。
手順⑧:VE、施主支給、工種減などをお願いする。
この時点で、各社の金額差が大きいため、A社さんに絞って、可能であればVEや施主支給、工種減などをお願いします。
調整をお願いした結果、税込341万円にてお願いできることになりました。
手順⑨:見積書・工程表・契約書・約款などの最終確認をする。
契約を締結する前に、見積書や工程表、契約書や約款、設計図や支払い条件などの最終確認を行います。
疑問点が残らないよう、リフォーム会社さんに不明点は確認することが大切です。
万が一、お悩みのことがある際は、住まいるダイヤルにて、ご相談することをお勧めします。
手順⑩:工事請負契約を締結する。
最後に、工事請負契約を締結します。
無事に契約を終え、リフォーム工事が完了すれば、いよいよ引き渡しです。
以上が、『実践編』のリフォーム費用を安くするテクニックです。
『実践編』のまとめ
最後に、『実践編』の重要ポイントをまとめたいと思います。
『実践編』の重要ポイント・できる範囲でリフォームの依頼項目は統一する。
・リフォーム概算費用の確認には、下記サイトが役立つ。
リフォームに関する相談
・リフォーム関連の補助金の確認には、下記サイトが役立つ。
地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
・リフォームの相見積もりの依頼には、下記サイトを活用する。
リショップナビ
ホームプロ
リフォーム比較プロ
・現地調査は、必ずお願いすることが大切。
・リフォーム費の確認には、下記の書籍を活用する。
積算資料ポケット版リフォーム編
・契約前に、疑問点はリフォーム会社さんに確認することが大切。
・リフォームのお悩み相談には、下記サイトが役立つ。
住まいるダイヤル
この記事では、リフォーム費用を安くするテクニックを『知識編』と『実践編』に分けてご紹介しています。
これらの内容が、リフォームやリノベーションを検討している方にとって、少しでもお役に立てば幸いです。
最後まで、記事をご覧いただきまして、ありがとうございました。